あきらの愛した仙崎
仙崎は、童謡詩人金子みすゞさんが生まれたところでもあります。
みすゞの生家(現 金子みすゞ記念館)と大津あきらの生家は、100メートルと離れていません。
実家が近いだけでなく、眠っているお寺も一緒です。お二人の眠る遍照寺は、仙崎みすゞ通りの奥にあります。
古式捕鯨で栄え、くじらを弔う町
仙崎は、古式捕鯨で知られ、クジラで栄えた町でした。人々は勇壮ですが、慈愛に満ちています。捕らえたクジラは戒名をつけて、弔いました。向岸寺には『鯨鯢群類過去帳』と題し、「来誉念西」などの法名をつけられた鯨位牌(いはい)と、およそ1000頭の鯨たちが、種類・捕獲した日時・場所・捕獲者名・体長が記録されています。江戸中期にはクジラの胎児たちがふるさとの海を望めるよう高台に鯨墓を建てています。
今でも毎年4月には、仙崎、通地区のすべてのお寺は宗派に関係なく、クジラを弔う鯨回向を何日間もします。
昭和レトロな街並み
仙崎の街を歩きながら、金子みすゞのやさしさを想い、大津あきらの青春のもの悲しさを想い、昭和レトロなたたずまいを残しているみすゞ通りを散策すると、家の前に座ったおばあさんが、にこにこと「あんたどこから来たんかね。お茶でも一杯飲まんかね」と声をかけてくれることもあります。ひと昔前の風景にタイムスリップすることもできます。
あなたも 仙崎の大津あきら記念館に来て、「あきら」の世界に浸ってください。
彼のやさしさに、きっと癒されるでしょう!
あきらは今も生きています。詩を読めばあなたの心に、やさしさを運んでくれます。